物流不動産ビジネスと新しい人〝財〟戦略 「人」が生きる営業改革 イーソーコ総合研究所 代表取締役 出村亜希子 第7回 異業種共創のハブにも
住宅新報 2025年10月21日 号 3面

物流2024年問題は「荷物が運べなくなるかもしれない」と世間の耳目を集めましたが、問題はこれから本格的に深刻化することが見込まれます。各社単独での対応策ではリソースも限られ、業界全体の課題解決には至りません。労働環境の改善や環境負荷の低減といった共通の社会課題に対応するためにも、同業同士の連携始め、異業種連携・共創も欠かせないものとなってきています。
そうした中、以前では考えられなかった共同配送の事例も増えています。複数の企業が物流拠点や配送ルート、車両を共有し、荷物をまとめて運ぶ取り組みで、物流コストの削減、配送効率の向上、環境負荷の低減を図っています。24年5月の改正物流総合効率化法では、特定荷主に物流統括管理者(CLO)の選任が義務付けられ、今後もこうした取り組みは広がりを見せていくことでしょう。
近年の物流不動産は多用途に対応する設備が進化し、様々な業種・ビジネスを結び付ける創造連鎖の結節点としての役割を担っています。そこには、物流事業者、メーカー、流通、小売、IT企業、金融機関、行政、そして地域社会まで、様々なステークホルダーが関わります。そして、地域の脱炭素拠点や再生可能エネルギー供給基地、スタートアップや研究機関との共創スペースといった産業プラットフォームとして機能するほか、人材交流を生み出す場ともなります。このように物流不動産を基軸として、ビジネスの可能性は大きく広がります。物流不動産は、モノの流れだけでなく、「情報」「人」「資金」が交わるビジネスのハブとなるのです。























