古民家宿の物語 日本全国リノベーション 136 成木の杜(中) 癒さる空間づくりは、オーナーの想いが詰まっている
住宅新報 2026年5月26日 号 11面

黒い壁は、素材にこだわり深い味わいだ
場の空気感を豊かに
施工前の細かく区切られていた間取りを大胆に見直し、畳や壁を取り払うことで、大人数でも身体を動かせるワンフロア空間へと再構成している。ヨガやワークショップ、合宿利用などを想定し、用途を限定しない柔軟な場とした点が特徴だ。
一方で、空間の質を大きく左右する素材選びには徹底したこだわりが見られる。特に象徴的なのが、黒を基調とした壁面である。麻や炭、更には墨を混ぜ込むことで深みのある黒を実現しており、光とのコントラストによって独特の静けさと落ち着きを生み出している。こうした仕上げは手間もコストも掛かるが、「説明しなければ気づかれない部分にこそ価値がある」と、妥協せずに作り込まれた。





















