明海大学不動産学部 不動産の不思議 学生たちの視点と発見 第76回 板張りの住宅 新しい木造住宅の可能性
住宅新報 2015年3月24日 号 12面
【学生の目】 住宅地を歩く楽しみは、一つひとつの住宅がどのような表情をしているか観察することと併せて、住む人は何を考えてその住宅に住んでいるのかを想像することだ。最近の都市部の住宅は耐火性能が必要なことや工事費を抑えるために、使われる材料は似たものが多い。材質はセメント系のサイディングやモルタル吹付けで、色彩はグレー系やアイボリー系のものが多い。そんな中、外壁が板張りの住宅を見かけておやっと思った(写真)。
まず、そこに板張りの住宅があっても良いのか疑問を感じた。浦安市の住宅地としては中央部といえる位置にあることから判断して、準防火地域に指定されていると思ったからだ。次に、シンプルな中にも力強さのあるデザインが新鮮だ。まるで、別荘地にいるような別世界感がうれしい。更に、雨や太陽から受ける影響の違いによって生じる外壁の色合いの変化が、この住宅が過ごしてきた時間を想像させて楽しい。人工の材料の場合は、汚れている、もしくは痛んでいるといった印象を受けて、だんだんみすぼらしい感じになるが、天然の材料の場合は、次第に風情を増すのが不思議だ。
この家に住んでいる人はきっと、アウトドア好きで個性的な方だろうと想像するのだが、周囲を見渡しても同様の家は見当たらない。この家は耐火性能違反を恐れない特別な住宅なのだろうか。
























